陶器の顔 -表と裏-

           
  • 公開日:2019.03.06
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  • 最終更新日:2019.03.25
  • 陶器の雑学
陶器の顔 -表と裏-

表と裏?

ここ最近、陶器の写真を撮る機会がありましたので、数多くの陶器を撮っていました。

当初予定していた枚数の半数以上を撮り終えたところで、私の撮った写真を見た窯元さんにこんなことを言われたのです。

「うつわの向きがバラバラになってる。茶碗のような丸いうつわだとわかりにくいけど、ちゃんと表と裏(前後)があるんだよ」

窯元の工房主

私はうつわに向きがあることなど、その時まで考えもしておらず、結局写真は全て撮り直す羽目に・・・

では、どうやって見分ければ良いのでしょうか?

「全ての窯元さんがそうやっているかわからないけど、自分の作品は”銘”をまっすぐにして頭文字の方向が表(前)になるようにしている」

窯元の工房主

なるほど・・・、つまりはこういう事です。

絵画でも上下があるように、陶器の絵柄も前後があるのは確かに納得です。

楽しみ方は一つではない

絵画を逆さまにみる機会は殆どありません(騙し絵などは逆さまにする場合がありますが)。

しかし陶器は上下左右様々な角度で楽しむことができ、それが陶器の魅力でもあります。

表裏に囚われ過ぎる必要はありませんが、作者が一番美しく見えるように考えた絵柄、言うなれば「陶器の顔」を気にして見てみるのもまた、陶器の楽しみ方の一つではないでしょうか。

これは明確なルールが定められている訳ではないので、全ての陶器がこのルールに当てはまる訳ではありません。

作品によっては絵柄が華やかな方だったり、釉薬の掛かり方で正面を決められたり様々です。

なので、直売店などを訪れた際には窯元さんや店員さんに聞いてみてはいかがでしょうか?

話題にしてみる

窯元の直売所では作者である窯元さん自身がお店にいらっしゃる場合があります。

そんな時は作品について直接お話を伺えるチャンスなのですが、なかなか話し掛ける話題やタイミングが掴みづらい・・・そんな場合も多々あります(恥ずかしながら実体験です)。

窯元さんご自身が積極的に話しかけて来られる場合もありますが、そのような場面ばかりではありません。

そんな時に「この作品はどちらが正面ですか?」と話しかければ、大体は「気にせず自由に見て良いですよ」だったり、「この角度が正面です」など答えてもらえます。

そこから絵のモチーフの話だったり、作る際の苦労話など、どんどん話を広げて行けば、より作品を知る機会になりますし、仲良くなって購入の際に少しおまけしてもらったり・・・なんて事もあるかもしれません(これも実体験ですが絶対ではありませんよ?)。

何より作品を深く知る事で、購入した際に、より作品を大事にするようになります。

まとめ

初めてのブログ記事でしたがいかがだったでしょうか?

この話を聞いた時に、いつも身近にあった陶器のことをあまり知らなかったことに気付かされました。

そして、このブログを作成するきっかけとなった出来事でもあります。

このブログが、読者の陶器に対する新たな発見につながれば幸いです。

写真協力:陶祥窯